
Couch on the Hill (the tower will fall in two weeks)
8 Mar–6 Apr 20251979年生まれ、埼玉県出身。
6年間ポートランドに移り住み、現在はオーストラリアのシドニーを拠点に活動しています。Takasakiの作品の根底には、「比較」するという一貫したテーマがあります。オイルパステル、木炭、絵の具、既製品、布など、様々な素材を用いて、いくつもの手法を使い、ひとつの主題やモ チーフを描き出します。そして、こうした並置から生じる「中間性(in-betweenness)」に目を向けています。
「例えば、人工的なビルディングや区画分けされた道路など(直線で構成される物体)との比較でしか、大自然(直 線で構成されることの無い世界)は感じることが出来ません。また逆も全く同じです。『比較』というテーマは根 源的にとても人間的な行為であり、だからこそ人間はここまで発展してきました。他者と自分を比較するというこ とは、コミュニケイションそのものを表します。そしてコミュニケイションには矛盾・未知が潜んでいます」と Takasaki が言う通り、彼の作品にはいつも「激しい色使い・ストローク←→グラフィカルな直線のコンポジション」 や「現代社会←→原始時代の風刺画」など相対するトピックがいつも無理矢理に押し込められ、オーディエンスに 対して問いかけます。「自身と他者」「国内と国外」「体内と体外」「自国語と外国語」「フィジカルとオンライン」「現 実と仮想」「過去と未来」「生と死」など、一見すると矛盾するようなこれらの組み合わせがコミュニケイション(対 話、時には妥協など)を産むのです。